ジャンボにんにくの
ジャンボにんにくを育てよう
植え場所の準備
土作り
にんにくは地下に旺盛に根を伸ばすので、ふかふかな土になるよう目指します。
もみ殻など繊維質の有機資材、それを分解する微生物を増やす完熟牛糞堆肥、地下の球根(食用部)を太らせる油かす(リン酸系肥料)、土壌の酸度を中和する石灰を毎年すき込むと年々良い土になってきます。
根張りを良くする土づくりとして草木灰等の活用は下段をご参照ください。
畝立て
前作の畝間に畝立てをすると、同じ場所で連作が可能です。
根張りがスムーズになるよう高畝に形成します。
草マルチ、またはマルチシートを張ると冬の地温を上げ、春の除草を軽減することができます。
りん片の植付方法
裏技
りん片の尖っている方から発芽します。この先端の硬い皮をほんの少しだけカットし、穴を開けておくと発芽を早めることができます。
植付の全体手順
株間を測り、りん片を埋め込み、覆土・鎮圧します。
植付後に草マルチを張るのも効率が良いです。
お手入れと収穫
初春の追肥
2~3月に油かすを追肥しますが、12月、3月の2回与えるとベターです。
春の除草
春草に負けないよう除草します。特にカラスノエンドウはにんにくの茎に巻き付いて倒されてしまうので注意します。
芽、とう摘み
食用部の肥大を阻害させない為に、2本目以降の芽が出てきたら取り除きます。5月頃に出る花のつぼみ(とう)も、同じ理由で切り取ります。
とうはつぼみのすぐ下で切ると切り口が小さく済み、株を痛めません。
収穫
なるべく乾いた状態で収穫、りん片ばらし、天日干し、収納まで行けるよう、天気をよくみて作業計画を立てます。
保存
りん片をよく乾燥させた後、網袋に入れ、風通しの良い日陰に吊るします。
以降カビの発生に注意し、まめに様子を見ます。
量がある場合は乾燥剤を添えて保冷庫に入れてしまうのも良いです。
生育が悪い時の対処法
球根(食用部)が太らない
- 【原因】
- 土が固く根を旺盛に伸ばせない、リン酸不足
- 【対策】
- 収穫の成果をみて、翌年の土づくり、畝立てに活かします。継続的な土づくりが球根肥大のポイントです。
油かす(リン酸系肥料)を元肥、追肥として与えます。
根張りを良くする土づくり
ポイント
植物は葉や茎など地上部の大きさとほぼ同じくらい地下に根を張っているものです。
この地下の「根張り」を良くすることではじめて、地上部が元気に茂ることができます。
Q:根張りをよくする土づくりとは?
- 物理的に団粒(土の粒)を整える
- カリウム分の含有量を増やす
基本はこの2つです。
土づくりに役立つ自然素材
草木灰やもみ殻くん炭(籾殻燻炭)を土にすき込むことで、土に有機物とカリウム分の両方をバランス良く与えることができます。
草やもみ殻に燃え残る有機物は地中の微生物を増やし、土の粒「団粒」の状態を良いものへと変えてくれます。いわゆる、ふかふかで肥えた土です。
また、植物の欲する3大栄養素(チッソ、リン酸、カリウム)の3つ目、カリウム分は主に根に効く栄養素で、根張りを助けるとともに、株元のカビなど土壌病害の予防にも役立ってくれます。これは燃えた灰が含んでいるものです。
有機栽培、自然栽培など化学肥料を使用せず植物や野菜を育てる場合には、特に「草木灰」「もみ殻くん炭」の活用が簡単、便利です。
草木灰の作り方
お庭や畑で出る、除草した草。育てた野菜や草花の残渣。これらを活かして簡単に土づくりができます。
ただ、火を使う仕事なので、安全確保はあくまで自己責任でお願い致します。
作成の前に
- 天気予報をよく見て、風のない日を選びます。
- 万一火の付いた草が風で飛んでも延焼しないよう、周囲に可燃物が無いことを確認します。周囲の片付け、事前の散水など万全にご準備ください。
作業手順
- 畑やお庭に深さ30cm程度の穴を掘ります。
- 着火用の紙などを底に。その上に雑草や野菜の残渣をのせ、着火します。
- 草は一度にたくさん載せず、燃え進みをみて上から追加投入します。
- ゆっくりじっくり燃やし、出来た灰が草木灰です。
- 使い方は下段のもみ殻くん炭と同じく、植物を育てる場所の土にすき込みます。
もみ殻くん炭の作り方
もみ殻くん炭は農家自作のものが田舎の道の駅に置いてあったり、少々お値段はしますがホームセンターや通販でも買うことができます。
米農家からもみ殻を入手できる。くん炭を作成する場所(畑、広いお庭)がある。という方はご自身で作成することもできます。
安価に、片手間に、大量に、この素晴らしい素材を使うことができるのは大きな魅力です。
火を使う仕事なので、安全確保はあくまで自己責任でお願い致します。
作成の前に
- くん炭作成はもみ殻2袋投入で12~20時間かかりますので、作成から翌日までの天気予報に注意します。強風、降雨予報があるタイミングは避けます。
- 万一火の付いたもみ殻が飛散した場合でも延焼しないよう、周囲に可燃物が無いことを確認します。周囲の片付け、事前の散水など万全にご準備ください。
作業手順
- ブロックなどで囲いを作り、風でもみ殻が飛散しないようにする。ドラム缶を切って作る方も多いです。
- スムーズに作業が進むよう、全ての素材を近くに準備しておきます。
用意するもの(くん炭器、新聞紙、ダンボール、木の枝)
枝はくん炭器の煙突の穴から投入できるよう、切って大きさを整えておきます。 - 新聞紙を丸め、ダンボールを割いて積んで小さい山を作り、着火。くん炭器を被せる。
- 煙突の穴から素早く木の枝を投入する(やけどに十分注意)
- くん炭器を包むように、上からドサーっともみ殻をかぶせる。正面から見て三角形の山になる感じです。
- 火の具合をみながらそのまま放置。翌日には完成しています。余裕がある方は火が燃えている間、もみ殻を混ぜてあげてください。火の通りが均等な良いくん炭ができます。
- 畑に溝を掘り、出来たくん炭をバケツ等で運び、投入、埋め戻し。後日管理機などで耕耘してあげると、くん炭を広く土に混ぜ込み、なじませることができます。